
Melampodium divaricatum(Rich.)DC.
キク科メランポジウム属[Asteraceae Melampodium]。多年草。メランポジウム(学名 Melampodium)は、キク科メランポジウム属(Asteraceae Melampodium)に属する一年草または多年草の総称であり、主として観賞用草花として栽培される植物群である。原産地は中央アメリカから南アメリカにかけての熱帯・亜熱帯地域であり、現在では世界各地の温暖地で広く栽培されている。属名 Melampodium はギリシャ語で「黒い脚」を意味し、一部の種の茎基部や根の色調に由来するとされる。
本属植物は一般に草丈20〜60センチメートル程度に成長し、よく分枝してこんもりとしたドーム状の株姿を形成する。茎は柔らかく、やや匍匐性または半直立性を示すことが多い。茎および葉には短毛が密生し、触れるとざらつく感触がある。
葉は対生し、卵形から披針形で、縁に浅い鋸歯を持つ場合がある。葉色は明るい緑色で、全体として軽快な印象を与える。
花はキク科に特有の頭状花序であり、中央の筒状花(管状花)と周囲の舌状花から構成される。花色は鮮やかな黄色が基本で、舌状花は比較的短く、円形に近い整った花形を示す。花径は2〜4センチメートル程度であるが、開花数が非常に多く、株全体を覆うように咲くため、強い視覚的効果を持つ。筒状花は黄色から橙黄色を帯び、受粉後に痩果(そうか)を形成する。花托には苞葉(総苞片)が発達し、果実期には硬化して種子を包む特徴的な構造をとる。
メランポジウム属(Melampodium)には約40種が認められており、園芸上特に重要なのは Melampodium divaricatum(メランポジウム・ディバリカツム)および Melampodium paludosum(メランポジウム・パルドーサム)である。現在流通している園芸品種の多くは後者の M. paludosum またはその交配系統を基盤とするものであり、矮性化や多花性、耐暑性を特徴とする改良品種が多数作出されている。代表的な園芸品種としては 'Medallion'、'Derby'、'Million Gold' などが知られる。
本属植物は高温と日照を好む典型的な夏花壇植物であり、強い日光下で旺盛に生育する。耐暑性は極めて高く、日本の夏季の高温多湿環境にもよく適応する。一方で耐寒性は低く、霜に弱いため、温帯地域では一年草として扱われることが一般的である。
土壌に対する適応性も広く、比較的貧栄養な土壌でも生育可能であるが、適度な肥培管理により開花量が増加する。過度な窒素施肥は茎葉の徒長を招き、花つきを低下させることがあるため注意を要する。乾燥にもある程度耐えるが、極端な乾燥状態では生育が抑制されるため、適度な水分供給が望ましい。逆に過湿状態が続くと根腐れや病害を誘発しやすいため、排水性の良い土壌管理が重要である。
繁殖は主として種子によって行われる。発芽適温はおおむね20〜25℃であり、春に室内または温床で播種した後、晩霜の危険が去った時期に定植するのが一般的である。発芽は比較的容易で播種後1〜2週間で発芽し、その後の生育も迅速なため、春播きから初夏にかけて早期に開花を楽しむことができる。この迅速な生育サイクルは、花壇用植物としての利用価値を高めている要因の一つである。挿し芽による繁殖も可能であるが、種子繁殖が主流である。
メランポジウムは、その鮮やかな黄色の花と長期間にわたる連続開花性により、花壇、縁取り、コンテナ植栽などに広く利用される。特に夏季においても花つきが衰えにくい点は、同時期の他の草花と比較して顕著な利点である。また、株全体が均整のとれたドーム状にまとまりやすく、花がら摘みや剪定・摘心の手間が比較的少ないことから、管理の容易な園芸植物として評価される。なお、花粉症の原因となりにくい品種も多く、アレルギーへの配慮が求められる植栽環境においても利用しやすい植物として注目されている。
比較的病害虫への抵抗性は高いが、過湿条件や通風不良下では立枯病や灰色かび病が発生することがある。また、乾燥時にはアブラムシやハダニの寄生が見られる場合があり、早期発見と適切な防除が推奨される。
メランポジウムは、キク科植物に典型的な頭状花序構造を持ちながらも、小型で多花性という特性により、園芸的に高度に洗練された草花群である。高温環境への適応性と長期間の開花能力を兼ね備え、都市園芸における夏季景観形成の中核的役割を担う植物として位置付けられる。
| 草丈/樹高 | 15cmから100cm. |
| 葉 | 葉序[phyllotaxis]は対生[opposite].葉身の長さは4cmから15cm,幅は2.5cmから9.5cm.葉縁[leaf margin]には浅い鋸歯[serration,teeth]あり. |
| 花 | 花序[inflorescence]は散房花序. |

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Vita brevis, ars longa. Omnia vincit Amor.