可換群

群$G$が以下の条件$(G4)$を満たすとき,$G$を可換群$(commutative group)$,あるいはアーベル群$(abelian group)$といいます.

$(G3)$ 交換法則
任意の$a,b \in G$に対し,$ab=ba$が成り立つこと.

1階論理による可換群の表現

$G$ を空ではない集合,$0 \in G$ であり,$+,-$ は $G$ 上の2項演算と1項演算とします.

このとき,群とは構造\[G=\langle G;+,-,0\rangle\]であって,次の1階論理で記述された公理を満たすものです.\[\ \forall x\forall y \forall z[x+(y+z)=(x+y)+z]\tag{1}\]\[\ \forall x[x+0=0]\tag{2}\]\[\ \forall x[x+(-x)=0 \land (-x)+x=0]\tag{3}\]\[\forall x\forall y[x+y=y+x]\tag{4}\]このとき,アーベル群 $G$ は $(1),(2),(3),(4)$ を満たすとか,$G$ は $(1),(2),(3),(4)$ のモデル(model)といい,\[G \models (1)\land(2)\land(3)\land(4)\]と表します.

なお,アーベル群という名前は,楕円関数とアーベル関数で知られるノルウェーの数学者ニールス・アーベル(Niels Henrik Abel,1802年8月5日-1829年4月6日)に因みます.

Mathematics is the language with which God has written the universe.





















二項分布とポアソン分布の関係 群$(group)$ $\sigma$-集合族の性質 ボレル集合族 補演算 完全加法族